KUSA.喫茶　自家焙煎COFFEE＋PAN.

本当に、秋の陽はつるべ落としのようで、残照がゆらゆらと揺れているかと思ったら
もう夜半なのです。


一口、二口。
そんな時間に陰影に富んだ私たちのクリエイションブレンドをすすってみます。

霧のような柔らかなビターさと仄かな明るさのグラデーション。
アフターテイストの心地良さ。
微かな果実味。

行燈の揺らぐ灯火に包まれるように、身を委ねたくなる中深煎りブレンドです。





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丁度、夏の終わる頃、修道院のように静まり返った夜の作業場で皆で荷詰めの仕事をしていたら、
一人のスタッフが谷崎の「陰翳礼讃」みたいだと言って、周りを見回してみると、薄暗い店内にランプが揺らぎ、寡黙色の作業テーブル、くぐもったステンレスピッキング台、何よりフルシティローストの珈琲豆の色！が一体化して光と影を作り、確かにと感じた次第。

しかし現代の陰影はかつて宿っていたノイズが取り除かれ、どこまでものっぺらぼうで無味乾燥な陰影にも思える。


私たちはここに宣言しよう。

新しい陰翳礼讃を。

令和の陰影に、今一度微かなノイズを取り戻し、揺らがせる。

これはそのためのブレンドである。